大人の癒し絵本Iwill

　もともと、いわゆる共同出版というスタイルで出版したこの絵本は、本来なら刊行後1年間で販売委託契約は満了となるのですが、それ以降も1人でも多くの人に読んでもらいたい…との意図から1年契約の更新を繰り返してきました。

　そして2008年2月にはようやく初版を完売し、著者一部負担ですが増刷してもらい2刷を100部限定で販売するに至り、再度1年間の委託販売を継続してきました。2008年12月時点で、在庫数が21冊となり、在庫数から判断しても、さらに1年の継続には部数としても少ないため、今回の委託販売契約満了に伴って販売終了を決断しました。

　いろいろな思いが詰まった「I will…」という絵本作品は著者にとっても、非常に思い入れの強い絵本です。ベストセラーなど期待すべくもなくとも、苦悩している人、絶望している人、壁に突き当たっている人、そしてそれでも懸命にがんばって生きている全ての人へのエールとして勇気づけることが出来れば…と思いました。

　そして、幸運にも2006年1月にはフジテレビ早朝の番組「忘文（わすれぶみ）」でSMAPの稲垣吾郎さんに朗読紹介していただく光栄にも巡り合えました。

　昨今の出版業界の不況もあり、絵本も必ずしもどこの書店でも大々的に陳列されることもなく、いかに著者の思い入れがあろうとも商業ベースでは「売れること」が唯一のステータスであり、その観点からは残念ながら評価を受けるには至りませんでした。でも、実際に購入してくださった少数の読者の方々には、それなりの価値を認めていただけたと思っておりますし、心のこもった感想文などもいただきました。

　思い入れが強い…ということは、それだけ作品に対しても執着心を持っていたわけですが、それは逆に著者自身の前進をある意味では妨げる一因にもなる得るのではないか？とも思えました。やるべきことをやったら、さらに前進するためには、どこかで踏ん切りをつけなくてはならない時があります。その意味でも5年間…という当初の希望は何とか継続したこともあり、販売実績はともかく、やるべきことはやったという実感もあります。

　この場を借りて、ご購入してくださった方々には心から御礼申し上げます。本当にありがとうございました。人生が順風満帆な時には必要ない絵本ですが、挫折した時、苦しい時、悲しい時、絶望している時…不本意にもそんな状況に遭遇した時、この絵本を思い出して読み返してみてください。著者も、なかなか暗闇から抜け出すことができずに、もがき苦しんでいる面も多々ありますが、著者なればこそ尚更「いつかきっと、きっといつか…」という「希望」「夢」は決して捨てずに頑張って生きていかなければ…と思います。

　この「I will…」を読んでくださり、共感してくださった方なら、どんな場所にいてもつながっているものが存在していると思います。言葉を交わすことがなくても、「I will…」という作品を通して、負けないでがんばろうね！…とお互いの心をつなげていると思っています。

　2009年2月以降は、せっかくご注文いただいても売り切れや取り扱い不可ということで購入できませんが、もし是非手に取ってみたいという方がいらっしゃいましたら、著者取り置き分として数冊は手元にありますので、著者宛にお問合せください。定価プラス送料実費でお送りさせていただきます。※ただし、前述の通り、決して多い部数を取り置いているわけではありませんので、ご希望に添えない場合は何とぞお許しください。

　また、この「I will…」は日本文学館にて委託販売を行ってきましたが、著作権等は著者が保有しております。もし、出版社関係の方で再出版をご検討いただけるようなことがあれば、著者としては願ってもないことですので、是非ご連絡いただければと思います。